舌がんの天野貴元アマが奨励会三段リーグ編入試験を受験

天野貴元アマと中川慧梧アマが、奨励会三段リーグ編入試験を受験することが明らかになりました。天野貴元(あまの よしもと)アマは元奨励会三段で、舌がんと闘いながらアマチュア大会で活躍しているアマ強豪で知られています。

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天野貴元アマとは

天野貴元アマは舌がん闘病中であることを公にしており、著書『オール・イン 実録・奨励会三段リーグ』は第26回「将棋ペンクラブ大賞」の「文芸部門」で大賞に選ばれました。

また、天野貴元アマが舌がん闘病中であることを新聞にも取り上げられています。

奨励会時代の天野貴元アマ

天野貴元アマは、石田和雄九段門下で1996年9月に10歳で奨励会に入会し、17歳となったばかりの2002年10月から奨励会三段リーグに参加しました。奨励会三段リーグでの成績は以下の通りです。

・2002年後期(27位)  8勝10敗 順位:23/28
・2003年前期(20位)  5勝13敗 順位:28/30
・2003年後期(25位)  7勝11敗 順位:24/27
・2004年前期(22位)  9勝 9敗 順位:15/29
・2004年後期(13位)  7勝11敗 順位:21/30
・2005年前期(18位)  8勝10敗 順位:22/30
・2005年後期(19位) 11勝 7敗 順位: 9/32
・2006年前期( 7位) 11勝 7敗 順位:10/31
・2006年後期( 8位)  9勝 9敗 順位:17/35
・2007年前期(13位)  9勝 9敗 順位:15/33
・2007年後期(13位) 11勝 7敗 順位:10/34
・2008年前期( 8位) 12勝 6敗 順位: 6/34
・2008年後期( 3位) 11勝 7敗 順位: 8/35
・2009年前期( 6位) 10勝 8敗 順位:11/33
・2009年後期( 9位)  8勝10敗 順位:20/31
・2010年前期(16位)  9勝 9敗 順位:16/33
・2010年後期(14位)  7勝11敗 順位:28/35
・2011年前期(26位)  6勝12敗 順位:33/34
・2011年後期(30位)  4勝14敗 順位:32/33

奨励会三段リーグでは2位以上になるとプロとなる四段に昇段することができます。天野貴元アマは三段リーグでの最高順位が6位でした。天野貴元アマの三段リーグでの通算成績は19期で162勝180敗、勝率.474で負け越しの成績でした。

三段リーグには年齢制限の規定があり、満26歳の誕生日を迎える三段リーグ終了までに四段に昇段できなかった者は退会となります。天野貴元アマは2011年後期の三段リーグ中に26歳となったため、2012年3月で奨励会の退会を余儀なくされました。

奨励会三段リーグ編入試験

奨励会三段リーグ編入試験の受験資格は、過去1年で6つのアマチュア全国大会(アマ竜王戦、アマ名人戦、アマ王将戦、支部名人戦、赤旗アマ名人戦、朝日アマ名人戦)のいずれかに優勝し、プロ棋士からの推薦を受けることが必要です。天野貴元アマは赤旗アマ名人戦、中川慧梧アマはアマ王将戦でそれぞれ優勝して受験資格を獲得しました。

奨励会三段リーグ編入試験では、原則奨励会二段(場合により初段も含む)と最大8局対局して6勝すると三段に編入されます。(3敗で不合格となります。)

以下が奨励会三段リーグ編入試験のこれまでの結果ですが、編入試験に合格したのは今泉健司アマのみです。

・2007年 今泉健司 6勝1敗 合 アマ竜王・アマ王将(元奨励会三段)
・2007年 秋山太郎 5勝3敗 不 赤旗名人(元奨励会三段)
・2008年 武田俊平 0勝3敗 不 赤旗名人
・2009年 下平雅之 4勝3敗 不 赤旗名人
・2010年 秋山太郎 1勝3敗 不 アマ竜王(元奨励会三段)
・2010年 加來博洋 4勝3敗 不 赤旗名人(元奨励会三段・新人王戦準優勝)
・2011年 稲葉 聡 4勝3敗 不 アマ竜王(元奨励会3級)

奨励会三段リーグ編入試験の合格条件はたいへん厳しいものです。天野貴元アマと中川慧梧アマの編入試験はどうなるでしょうか。

(追記 2015.4.18)
天野貴元アマと中川慧梧アマの編入試験は残念ながら不合格でした。

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